サトウコウタ展『小さな灰色の脳細胞』作品紹介(3)/ジョン・ディクスン・カーとエドガー・アラン・ポー

エラリー・クイーンに続き、ジョン・ディクスン・カーとエドガー・アラン・ポーです。
展示作品に付けたキャプションから、本の背表紙などに書かれている文から引用した”あらすじ”と、僕自身の感想である”作品について”も紹介しています。



『皇帝の嗅ぎ煙草入れ(探偵:ダーモット・キンロス)/ジョン・ディクスン・カー』

あらすじ
向かいの家を眺めたイヴは、その一室で婚約者の父ローズ卿が殺されたことに気付く。犯人の茶色の手袋。こなごなに砕けた嗅ぎ煙草入れ…。証言できない事情を抱える中、容疑者に仕立てられ窮地に立たされるイヴ。心理の盲点を衝き、物理的トリックに対して心理的トリックを対置した、“密室作家”カーの最高傑作。


作品について
意外な結末、というか、まさしく盲点。知らずのうちに犯人に、そして作者に誘導されていたことに「やられた!」と思いました。個人の好みの問題でしょうけど、ちょっとストーリーのテンポにクセがあったのですが、読後は時間と共に味わいが増していきます。この事件で最初の犯人像として登場する「ドアの隙間から電灯を消す革手袋」というのが、怪奇な印象を強く植え付けてくれます。





『モルグ街の殺人(探偵:オーギュスト・デュパン)/エドガー・アラン・ポー』

あらすじ
モルグ街のアパートで親子が惨殺されるという事件が勃発した。母親の遺体は、のどを切られ、アパートの中庭に投げ落とされ、その娘は、暖炉の煙突の中に、押し込められていた。現場で犯人の声を聞いた人々の証言にはスペイン語、イタリア語、フランス語とさまざまだった。警察が解決できないこの不可解な事件をオーギュスト・デュパンが、見事な推理で犯人を鮮やかに突き止める。


作品について
元祖・推理小説にして世界初の名探偵誕生の作品でもあります。ポー独特のセリフ回しや作風は、まどろっこしくも詩的なリズムの面白さがあります。被害者は惨たらしく死体となっているのですが、なんと犯人は…!色んな意味で衝撃です。おそらくポーは推理小説を始めようと意図したわけではなく、これの影響で推理小説が生まれたのであって、あくまでポーの文学として読むもの…と思いたい。





この両人、実はキャプションを間違えて作ってました。。。
<証拠>

ちょっと見にくいですが、カーは名前が「ディスクン」と、ポーは探偵と作家名が逆になってました。
カーについては、ずっとディスクンだと思い込んでいたのです。恥ずかし。。。
正しくは「ディクスン(Dickson)」でした。





次回はヴァン=ダインとコナン・ドイルです。

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